茶道と競馬
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原千代江さんのこのご著書を読んで
涙が止まりませんでした。
茶道を学ぶ身として、勉強になるお話だと思うのは当然なのですが
やはり、競馬ファンとして、そして、仕事として少々競馬に携わった経験から、感激いたしました。
お茶の心と競馬...かけ離れているようにも思えるものです。
実際、原先生が教えるに至った経緯は
「お菓子を食べられない生徒に、お菓子を食べさせてあげたい」という、競馬学校の親心だったそう。
そんな中での先生のご奮闘が綴られていますが
原先生のご姿勢...
なんて素晴らしいのだろうと思いました。
私は、小、中学校で教師の経験がありますが
教師の立場として、その先輩として原先生は本当に素敵だと、感激いたしました。
一期一会の思いで生徒に向かい...
その生徒の良い面をみて
その可能性を信じる。
なんて素敵な「先生」なのだろうと、涙が止まりませんでした。憧れます。
先生ご自身の辛い経験も語られていました。
顔への大火傷。
「オバケ」と呼ばれたことも。
それでも、茶道を通じて、ご自身と向きあい、美しい心を磨かれていらしたことがわかります。
「自分の顔を見られるのが怖いし、人の顔を見るのも怖い」
というご経験が書かれておりました。
私も、そんな経験がございました。
小学校教師となったあと、チョークのアレルギーで、肌がボロボロになり、それこそ
「オバケ」だったのです。
原先生と同じように
「死んでしまいたい」
と思ったことがありましたが...
教え子たちからどれだけ助けられたことでしょう。
ガサガサでボロボロの私の手を、競って繋ごうとしてくれる子どもたちを前にしたら、なんでもできるような、未来に向けてどんなことでもしたい! と思ったものです。
茶道を学ぶ身として、
競馬に携わる仕事をした身として、
また、教師として「先生」と呼ばれる身として、
この本は、身を引き締めてくれ
また、自分の道をあたたかく照らしてくれるように感じました。
私の、バイブルにしたいです。