昨日は点滴を1000mlした父。その効果は大きく、今日も元気そう。

朝は「おはよー」と言ってくれたし、眠っている時間も少ない。


訪問診療の先生の診察を受け、一応今日も点滴は1000mlとの指示を頂いた。

数日前、眠り続けていたときには本当に不安になり落胆してしまったが
水分が摂れれば、まだ元気になってくれている。
多少嫌がったとしても、そこはまだまだ譲らずに、根比べで飲んでもらう。

薬についてもそう。
苦いので飲みたくないのはわかるけれど…
なんとか口を開けてもらう。


ヘルパーさんにおしえて頂いて、こちらもだんだん技を身につけてきた!
とろみをつけたジュレ状にした薬をスプーンにのせ、唇の内側に入れる。

全部しっかり自分の歯がある父は、ここで歯を食いしばり
スプーンの侵入を断固拒むのだが…


そこで、スプーンの先でコツコツ前歯をノックする。

すぐに屈して口を開くほど父も甘くはなく
ますます歯を食いしばる。

しかし、根気強く前歯のところでスプーンを待機させていると、フッと前歯が開く瞬間がある!

そのときにすかさずスプーンを舌の上に滑り込ませるのだ。


傍目からすると動きは地味な攻防。
プロレスでいえば、序盤の手を合わせての力比べ、またはその前段階の、お互い手を合わせるか合わせないかの微妙なやりとりの状態か。


金属のスプーンだと口の中を傷つけてしまうのが怖いので、シリコン製の介助用のスプーンを購入して使っているのだが、なかなか使いやすい優れものだ。


申し訳ないけれど、父にはちょっと我慢して頑張ってもらっている。


そのかわり、エンシュアはごく少量で、とこちらも譲歩。


お肉のペーストやコーンスープ、さつまいものペースト、とろろ蕎麦、ラタトゥーユ、ヨーグルト、おじや…などなど。

ちょっぴりずつ品数は多く、一口でも「美味しい」と思ってもらいたい。

でも、やはり少しはエンシュアに頼りたくなり、合間にちょっと試してみると…
やっぱりイヤ〜な顔をされてしまった。
食べてから「しまった!」みたいな顔をしていた。
いったん飽きたら、もうダメなんだろか…。


「なんと素晴らしい栄養剤!」なんて、調子にのって頼りすぎたと反省している…。

ハビナース やわらかい介助スプーン

ハビナース やわらかい介助スプーン