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栄養のために、カロリーメイト的な「エンシュア」ばかりを食べてもらうのはいくらなんでも父が可哀想…と思うが
では止めてしまったら栄養やカロリーがあまりにも足りない。
嫌がっていることはしてもらいたくない、しかしだからといって他のもので同じくらいの栄養はとれない…。
ここで、なにがなんでもエンシュアを摂取してもらうべきか
なるべく喜んで食べてくれるものにするか…
理想としては、エンシュアを美味しく摂り、色んな食べたいものを少しでも食べて
「食」の愉しみを感じてもらうこと。
でも、もうエンシュアは厭きている。
エンシュアを使った料理は、じゃがいも、カボチャと混ぜたクリーム系と似たものになってしまうし、それもたくさんは食べられないし…。
母は、少しでも、まずは「美味しい」と思って食べてもらいたいと考える。
兄は、少しでも、まずは「必要な栄養を」摂ってもらいたいと考える。
どちらも考えるのは
「父のため」。
母の考えを徹せば、確実に寿命が縮まることを覚悟せねばならない。
兄のやり方を徹せば、父にとっては苦しいのかもしれない。
母も兄も、どちらもできることが理想であることは間違いないのだけれど
それが叶わない場合に
「どちらを優先するか」
は、決めておかなくてはならないこと。
すでに、ホームを退所して我が家で最期を決めた時点で、何を一番に考えるのかは決まってはいるのだが
父が「食べたくない」となるのを、指をくわえてみているだけにはいかないのも事実。
今は、まだ父は頑張って少しはイヤなエンシュアでも食べてくれるので、
「頑張って〜!」と言ってしまうのだが
それは父のためというよりは、自分のためだと自覚している。
母と兄の中間にいる私ができることは
なんとか「食べたい」と思ってもらえる工夫をすること。
今日は高カロリーのビーフペースト(たった大さじ1杯で35カロリー)を牛乳でのばしてみたら、口を開けて食べてもらえた!
なるべく、似たような味が続かないように…。
明日は、スッポンスープで茶碗蒸しなんてどうだろう? と考えている。
そして。
やはり甘酒にはニッコリする酒呑みの父。
炭酸が大丈夫なら、ノンアルコールビールを飲んでもらいたいところだ。