お医者様から処方してもらう、カロリーメイト的な栄養剤エンシュアに、とうとう厭きてきたらしい父…。

1日2缶飲めば栄養が足りるというエンシュア。
父はなかなか食事がとれないので、こちらとしては頼みの綱としており、主食のように食べてもらっているのだが、いくら甘くて美味しくても、いい加減ウンザリらしく、それも当たり前だなぁ…と思う。


毎日、エンシュア以外のものも用意はするものの、そちらはあくまで副菜、箸休め程度でメインはエンシュア。


いくら甘いもの好きの父でも、もうダメらしい。

父は、昔は毎日毎日同じものを食べ続ける人だったのだけれど…。
懐かしの「思いっきりテレビ」の影響をモロに受け、良いとされるものを毎日食べていた。リンゴ、納豆、バナナ…毎日飽きもせずに食べていた。でもそれは、味の好みの問題ではなく、まるで義務のように食べ続けていたものなので、好物というわけではない。
昨日も書いたが、戦争に行ったような経験のせいか、食べ物の文句や好き嫌いを言うことを良しとしなかった。


エンシュアが「身体によい」とわかってくれさえすれば昔の父なら進んで毎日食べるだろうが、今は自分の欲求が先だ。


こんな場合、好物といえるものがあまりない父にはどうすればよいか悩んでいたが…


唯一、たぶん義務感からではなく好きで食べていたものがあった!
何で最初から試さなかったのか、ウッカリしていた。


父は、一年のうち、360日くらいは昼食にとろろ蕎麦を食べていた。それも、必ずローソンの。他の店ではダメで、必ずローソンという拘りがあったから、あれは好きで食べていたのだろう。


毎日毎日、まさに、雨の日も風の日も。父はローソンにとろろ蕎麦を買いに行っていた。
近所のローソンのバイトさんたちに
「とろろじいさん」
とか
「とろろ爺」
とか呼ばれていたに、100ペリカだ!



そんなに愛したとろろなら、食べてくれるかも?!
と思ったら…


やはり、自ら口を開けて食べてくれた!
蕎麦なしだし、ローソンのものではないけれど。

今日積極的に食べてくれたものは

エンシュアのバニラ味と牛乳と鶏ガラスープの素で作ったポタージュと、とろろ。
どちらも帰ってきてから初のメニュー。


うーん、栄養価が高く食べてくれそうなものをもっと考えなくては。

そして、エンシュアは止めてしまうわけにもいかないので、エンシュアを使ってのレシピをたくさん考えよう。