訪問診療の先生に診ていただいてから、父には
「エンシュア」という経腸栄養剤が出ている。一缶の中に、ギッシリ栄養がつまっており、一日二缶飲めば必要な栄養が摂れるそうだ。


おお、なんとすばらしい薬だ!
これをガンガン飲んでもらわねば〜!!


と、とにかくこのエンシュアを飲んでもらうことばかりに集中していたが…


なかなか続けては飲んでもらえず、嫌がられてしまったり。それでもなんとか飲んでもらおうと必死だった。


そんなとき、アイスクリームも高カロリーで喉ごしがよいと介護士さんに勧められ、アイスクリームを食べてもらうと…


自らすすんで口をあけて食べてくれた!


そこでやっと、はたと気づいた。


いくら栄養があるからといっても、同じものばかり食べ続けたら、誰だって嫌になるだろう。


そんな普通の気遣いも忘れていたことを反省…。
他人がよかれと思ってすることでも、それが本人にとっては不快なことってよくある。

相手の立場になって考えること…思い出させてくれてありがと、お父さん。


なんて
キレイにまとめることはできるのだが


う〜ん…お父さん自身は、全く他人の気持ちを気にしない人だ!


我が道を行く。超マイペース。フリーダムすぎなかんじ。
裏表がない、邪気がない…ともいえるが。


例えば、孫が遊びにきて
「じーじ、遊ぼ〜!」なんて言ってくれて、普通ならば目に入れても痛くない状態のはずなのに


「ワシは水戸黄門をみる」などとのたまい、テレビに夢中で孫を放置したり。


毎年お誕生日プレゼントを贈ったときには、本当に気にいったときには喜んでくれるけれど、気にいらなかった場合は、一応「ありがとう」とはいうものの、喜ぶふりさえせず、そのへんにほったらかしになる。ホコリをかぶっていたりする。
一人娘のプレゼントなのにぃ〜!(怒)


本能のまま、本音のみで生きているかんじで、まことに羨ましい行動をとっていた父。


なのになぜか、お弟子さんや呑み仲間の皆さん、まわりの方々には大人気だった。
よくいう「天然」さんだ。


これまでずーっと、父はまわりのことなど何にも気にせず、まわりの方々や家族が常に気を遣ったり思いやったり。


それで通っちゃう得なキャラだ。


これも人徳というものだろうか?
まぁ、これまで通り、父は我が道を行き、家族はあたふた気を配っていく。

「お父さんだから仕方ないや〜」で笑ってすむこと。


本当に、羨ましいキャラだ。



話を戻すが、
食べ物については、エンシュア以外に、さつまいもとリンゴを煮たものとか、クラムチャウダーとか、マッシュポテトとか…厭きないように今、工夫をしているところだ。