昨日の日中、体調の良い父に一安心していたら…

夜になって発熱。
やはり、なかなか安定はしない。当たり前のことだが、気が抜けない。


今朝は、五時過ぎには熱が下がっていたが

一時間もするとまた上昇と
落ち着かなかった。



しかし、昼には熱も下がり、リハビリの理学療法士さんがいらっしゃってのバイタルチェック時は、良い数値。


身体を徐々にほぐしてもらって父も気持ちよさそう。
拘縮してしまっている左脚も少し伸びた。


そこで、ベッドに座る体勢をとってみようとしたところ…


ちょっと前にもあった、脳貧血のような意識不明状態に。


眼球が動かなくなり、唇が白っぽくなっていく。

このようになるのは、今後もあるだろうと訪問診療の先生にも言われたし、我々家族も一度見ているので慌てることはなかったが、やはり、調子が良さそうでも、安心はできないことは再確認した。


今父は、ベッドの背を起こすときに、古傷の左脚股関節のあたりを痛がるので、ベッドの角度はゆっくり上げて調節するが

ゆっくりベッドを動かすのは
急に頭を上げて頭から血が下がり、今日のように意識不明になることを避けるため、というのもある。


ついこの間までは、なんにも気にせずに
ウィーンとベッドの背を動かしていたが


今となっては、それは随分有難いことだったな…と思う。


父が目を覚ました瞬間を見計らって食べたり飲んだりしてもらおうと思っても


ゆっくりゆっくりベッドの背を起こしている間に
父はまた眠ってしまうからだ。


覚醒が長くは続かない。
鼾をかいたかと思えば、パチッと目を開け

パチッと目を開けたかと思うと

また眠る。



今日の脳貧血は、先日のものほど酷くはなく
頭を下げて寝たら、数分でもとに戻った。


父の意識が飛ぶ、おちる瞬間を今年二月に私は見ているので

目付きと様子で今日は
「危ない」とすぐにわかったが

母と兄もそのような場面を数日前初めて目にして以降は

「今は飲ませないほうがいい」

とか
「今、ちょっと微妙」

というのはわかるようで
私も、三人ともにそんな瞬間に一回遭遇しただけだが
あまりに肝を冷やしたせいか、その兆候には敏感になったようだ。



あくびをする。
凄く顔をしかめる。
目を開き一点を見つめる。
目がどちらかに寄る。


これが危険なサイン。



二月に父が意識不明になったときに
上記のサインがあったことは、散々母には話していたが


数日前に実際その場面に遭遇した時、母は
「お父さん、なんでそんな怒ってるの?」
と困ったらしい。



百聞は一見にしかずというのは、本当だなぁと思う。


そして以前も書いたが、父は運が良い。
意識不明になった父に対して「怒ってる?」なんて思った母が
もしも一人で父の側にいたならば…?

対応が遅れたりパニックになって、深刻な事態になっていたかもしれない。


しかし幸い、ヘルパーさんがいらっしゃった時で
「訪問診療の先生に連絡を」
とすぐに指示してくださった。


父は運が良い。
これからも、命拾いをし続けるのでは? なんて、ちょっぴり期待してしまう。